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産業用インクジェットプリンターの解像度は、印字の細かさを判断する指標の一つです。しかし、カタログに記載されたdpiが高い機種を選べば、あらゆる対象物へ鮮明に印字できるわけではありません。インクのにじみ、対象物の表面、印字速度、ヘッドとの距離などによって、実際の見え方やコードの読み取りやすさは変わります。
重要なのは、必要以上に高い数値を求めることではなく、印字する文字やコードに必要な品質を、実際の生産条件で安定して維持できるかを確認することです。本ページでは、解像度の見方と、用途に合った機種の比較方法を解説します。
dpiは「1インチ当たりに配置できるドット数」を表す単位です。一般に数値が大きいほど、細かい文字や線を表現しやすくなります。ただし、横方向と縦方向で解像度が異なる場合があり、「600dpi」など一つの数値だけでは印字特性を判断できません。
また、産業用インクジェットでは、搬送方向のドット間隔がライン速度や吐出周波数の影響を受けます。製品が速く移動するほど、同じ設定を維持できるとは限らないため、解像度と印字速度はセットで比較する必要があります。
| 印字内容 | 重視する品質 | 主な確認方法 |
|---|---|---|
| 賞味期限・ロット番号 | 文字の欠け、つぶれ、にじみがなく目視できること | 原寸での目視、社内判定基準 |
| 小さい注意書き・成分情報 | 細線や画数の多い文字を判別できること | 最小文字サイズでの目視 |
| ロゴ・図形 | 輪郭、細線、塗りつぶしを再現できること | 承認見本との比較 |
| バーコード | バー幅と空白が安定し、読み取れること | 実際のスキャナー、必要に応じた品質検証 |
| QRコード・DataMatrix | セルがつぶれず、余白を含めて認識できること | 実運用端末、コード検証機 |
| OCR・OCV対象文字 | カメラが文字を安定して認識・照合できること | 実際のカメラと照明環境 |
人が読めればよい文字と、機械で読み取るコードでは合格基準が異なります。用途ごとに検査方法を決め、その基準を満たす最小限の印字条件を特定すると、速度やインク消費とのバランスを取りやすくなります。
紙や段ボールなどの吸収性素材ではインクが広がりやすく、樹脂や金属などの非吸収性素材では密着性や乾燥性が課題になります。凹凸、繊維、光沢、表面処理の違いによってもドット形状が変わるため、同じdpiでも見え方は同じになりません。
高解像度設定では、一定の範囲に多くのドットを配置します。そのため、機種や印字データによっては印字可能速度との兼ね合いが生じます。最大速度で必要な解像度を維持できるかを確認してください。
ヘッドから対象物までの距離が広がると、着弾位置が乱れて輪郭がぼやける場合があります。搬送中の振動や製品高さのばらつきも同様です。カタログ値の比較とともに、実際の設置距離でのサンプルが必要です。
細かいドットを形成できても、印字直後にこすれて線がつぶれれば必要品質を満たせません。インクの種類、吐出量、乾燥時間、印字後の接触工程まで含めて評価します。
印字予定の中で、最も小さく、最も読み取りが難しいデータを基準にします。コードは格納する情報量によって必要なセル数が変わるため、実際の最大データを用意してください。
「きれいに見える」といった主観だけでなく、文字欠けの許容範囲、読み取り率、使用するスキャナーやカメラなどを明確にします。複数拠点で運用する場合は、判定基準の統一も重要です。
実際の対象物、最大ライン速度、想定する印字距離で印字します。平らな試験紙や低速設定だけの結果では、量産時の品質を判断できません。
高品質設定によって、印字速度、インク消費量、乾燥時間、データ転送時間がどのように変わるか確認します。必要品質を満たす複数の設定を比較し、安定性と運用コストのバランスを取ります。
| 比較項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 縦・横の解像度 | 両方向の数値と、設定可能なモード |
| 解像度別の印字速度 | 希望設定で対応できる最大ライン速度 |
| 最小文字・線幅 | 実素材で欠けやつぶれなく再現できるか |
| コード品質 | 実際のリーダーや検証機で読み取れるか |
| 印字距離 | 推奨距離と、距離変動時の品質変化 |
| インク適性 | にじみ、密着、乾燥、耐擦過性 |
| 再現安定性 | 連続運転、再起動、温湿度変化後も品質を保てるか |
後者でも必要な読みやすさは確保しなければなりませんが、dpiの高さより、適切なインク、文字サイズ、印字距離、乾燥性が選定を左右する場合があります。
単純に2倍よくなるとは限りません。素材上でインクが広がれば細かいドットの差が出にくく、印字距離や振動によっても効果が変わります。数値ではなく、実際の印字結果と読み取り結果で比較してください。
一律の数値では決められません。コードの大きさ、格納データ量、セルサイズ、素材、インク、読み取り機器、ライン速度によって必要条件が変わります。実データを実寸で印字し、使用予定の機器で検証します。
機種や印字方式、印字内容によっては下がることがあります。候補機種ごとに、希望する解像度と印字データで対応可能な速度を確認してください。
産業用インクジェットプリンターの解像度は、印字品質を構成する一要素です。dpiだけを比べるのではなく、最小文字やコードに必要な品質基準を定め、素材、速度、印字距離、インクを実際の条件へ合わせて比較しましょう。量産条件で読み取りと耐久性を確認することが、過不足のない機種選定につながります。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由