大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由
電子基板の印字事例を紹介します。
電子基板では、ロット番号印字などにインクジェットプリンターが使用されています。ここでは、電子基板の印字事例を紹介します。
※引用元:アルマーク株式会社公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/select/target/pboad/)
基板製造時の状態検査において、検査結果をインクジェットプリンターに送信して基盤に印字。後工程にて一時確認用マーキングで消すことを相談しました。
そこでアルマークでは、速乾性にすぐれたインクを提案。非浸透面でも印字でき、乾燥後には水や希釈したアルコールで簡単に取り除けるインクです。簡単に印字と消去ができるため、一時的なマーキングに適しています。
産業用インクジェットプリンターは、操作性に優れたリンクス8900、リンクス7900を提案。4行印字まで対応できるなど、さまざまな場面で利用されるインクジェットプリンターです。
水やアルコールで簡単に印字を落とせることで、検査の一時的な確認が容易になりました。
※参照元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/select/target/pboad/)
樹脂や金属の精密加工を行う企業にて、製品に合わせたマーキングがしたいとの要望がありました。
複数の取引先から依頼を受けている企業では、多種多様な製品を小ロットで迅速に対応できる生産ラインの構築を目指していました。
そこで、日立産機システムでは、インクジェットプリンタを使用し、大型の基盤に一気に印字する方法を提案。一気に印字することで、バラバラの部品を並べて印字するよりも、正確で効率よく印字することが可能です。
テスト導入では、期待通りのマーキングを実現。さらに、消せる印字と消えないレーザーマーカを使い分けることで、製品に合わせた印字を実現しています。
※参照元:日立産機システム公式サイト
(https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/solution/case/006/)
※引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式サイト
(https://bipj.brother.co.jp/printer/industry/electricity/)
基板の印字に関する導入事例は見つかりませんでした。しかし、基板印字に対応できるインクジェットプリンターはあります。
電子基板分野で対象となる、金属部分やプラスチック部分、樹脂などに対応しており、素材や加工に合わせて異なるインクを使用できます。電子分には、シリアルナンバーやロット番号、バーコード、位置マークなど、さまざまな情報を印刷可能です。
ブラザーインダストリアルプリンティングでは無料印字テストを実施し、対象物に適した提案をしています。
※参照元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式サイト
(https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/)
※引用元:マイクロクラフト公式サイト
(https://www.microcraft.jp/jp/craftpix/index.html)
マイクロクラフトの公式サイトでは、基板の印字に関する導入事例は見つかりませんでした。しかし、基板印字に対応できるインクジェットプリンターはあり、導入実績もあります。
マイクロクラフトのインクジェットプリンター、Craftpixは、プリント工程のデジタル化をサポートするツールです。一台で印刷とインクの硬化を同時に行い、ランニングコストを低減します。
印字スピードの速度、正確性に優れており、インクの特性に合わせて解像度の最適化ができます。
※参照元:マイクロクラフト公式サイト
(https://www.microcraft.jp/jp/craftpix/index.html)
スクリーン印刷は、スクリーン(織物)の目を通してインクを押し出して印刷する方法であり、工業製品では多くの場面で使用されています。この時使用するスクリーンは、インクの流動性と印刷厚さを制御するための鍵となることから、スクリーン印刷版の中でも非常に重要な構成部品であるといえます。
また、高い精度と品質をもつスクリーン版を作るためには、スクリーンとスクリーン版感光材料の優れた結合性も大事な要素のひとつです。この2つの良好な結合を保証するためには、スクリーン目数を正しく選択することが重要であるとともに、新しいスクリーンを粗化及び脱脂処理することにより、スクリーンの使用寿命を延長するという方法もあります。
基盤の印刷を行うにあたっては、いくつかの工程があります。
まず、印刷前に専用のソフトウェアを使用して回路設計を作成します。そして、印刷を行う基盤表面を清掃して感光性のフィルムを張り、基盤を光源下において電気回路を印刷する部分を露出させます。
その後、現像液を使用して基盤をすすいで電気回路を現出させた上で、基盤をエッチング液に浸して不要な銅を除去。その上で、伝導性インクを基盤に塗布して電気回路の印刷を行います。
この時、使用する伝導性インクの質は印刷品質に影響を与える場合があります。もし質の悪いインクを使用した場合、基盤に正しく密着しない・望ましい電動性が得られないといった可能性も考えられます。
近年、電子機器の高性能化や小型化が求められる傾向があるため、その中で使用されている電子基板もさらに高密度化することが期待されています。このように基盤が小型化するためには、基盤状により多くの機能を搭載する必要がありますが、そのためには積層技術がより発展することが必要となります。
電子基板の印刷でインクジェットプリンターを使用する場合には、高速化かつ高精細に印刷を行うことが求められます。さらに、印刷とインクの硬化を同時に行えるプリンターの場合は、ランニングコストの削減にもつながります。
また、デジタル処理に対応しているプリンターを導入することで版を作る必要がなくなり、細かい設定変更があった場合にも迅速に対応が可能になるといったメリットがあります。
ここからは、電子基板の印字が基盤に向いている理由を解説します。電子基板への印字のポイントもまとめました。
インクジェットプリンターは、狭いスペースへの印字に向いています。
インクジェットプリンターは非接触印字なので、接触式では印字が難しい電子基板への印字に適しています。基盤に部品が実装されている状態だと印字スペースが限られますが、インクジェットプリンターなら部品と干渉せずに印字することが可能です。
対象物にダメージを与えずに印字できることから、電子基板の印字に向いているといえるでしょう。
産業用インクジェットプリンターは、対象物に接触せず、インクを噴射して印字をします。そのため、電子基板などの電子部品においても、ダメージを与えにくいインクジェットプリンターは適しています。
電子基板へ印字を行うときは、インクとの組み合わせを考慮してインクジェットプリンターを選ぶ必要があるでしょう。
電子基板などの電子部品分野では、小さな印字スペースにシリアルナンバーや製造番号、ロット番号などを印字する必要があります。電子基板への印字が目的なら、ダメージを与えずに小さな印字もできる産業用インクジェットプリンターがおすすめです。