印刷はあらかじめ決まっている表示内容を製造の前段階で包装フィルムなどに印刷するのに対し、製品製造時に決まる賞味期限や消費期限、ロット番号などの印刷を印字といいます。多くの場合、印字は法令で表示が義務化されています。
印字には製品の品質や内容を厳正に証明するという任務が課されていて、社会的責任も大きいです。印字を行う機器には、サーマルプリンタやホットプリンタ、産業用インクジェットプリンター、レーザーマーカーなどがあります。
印刷と印字では、複製する対象や工程、装置が異なります。印刷が事前に決まっていた内容を複製するのに対し、印字は製造年月日など状況に応じて内容が変わります。また印刷は印刷機で行いますが、印字をする装置は印字機と呼ばれます。
印字には「賞味期限」や「消費期限」などがあり、安全性を示すため見やすく間違いのない正確な表示が求められています。印字ミスがあると消費者への健康被害にもなりうるので、ミスのない印字を行うことが大切です。
賞味期限・消費期限は食品表示法に基づいて印字されています。消費者に分かりやすいよう明記する必要があり、一定の大きさ以上で表示。年月日を順番通り印字しますが、賞味期限が3か月を超える場合は年月のみでもOKです。
産業用インクジェットのインクは、溶剤によって特徴が異なります。溶剤ごとに分類され、浸透性のあるものが印字対象の水性インク、速乾性が高く固定性がある油性インク、インクが浸透しない材質に印字可能な速乾性インクがあります。
バーコードやQRコードの印字には、インクジェットプリンターなどの方法があります。インクジェットプリンターは無駄がすくなくランニングコストが安いこと、同ライン上を異なる製品が流れていてもすぐに印字内容を切り替えることなどがメリットです。
印字検査装置は、製品にプリントされた製造番号や品番といった情報を読み取り、印字内容に漏れやミスがないか、印字自体が消えたり欠けたりしていないかなどを検出するためのものです。インクジェットプリンタと接続すれば、より正確な印字が可能になります。
産業用インクジェットプリンターの耐用年数は、機器の用途によって異なります。以下のページでは「そもそも耐用年数とは?」といった基礎的な知識から耐用年数を過ぎた際の考え方などをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
インクは未開封・開封済みに関係なく、品質を維持するために高温多湿かつ直射日光の当たる環境を避けて保管するのが基本です。また、大量ストックを考えている場合はインクの品質劣化など注意が必要となります。
産業用インクジェットプリンターのインクを廃棄する場合は、法律に従って正しく管理・運搬・廃棄まで行う必要があります。インクの種類によって処分方法や手順が異なるため、種類に合った廃棄方法を確認しておきましょう。
インクジェットプリンターのノズルは、定期的に洗浄しないと目詰まりやインクによる汚れがつくことがあります。実際に開発・販売されているプリンターの中には、自動洗浄機能付きのプリンターや、インク汚れがしにくいプリンターなどもあります。
広い用途に使用されている染料インクですが、対象物によっては滲みやすいのが特徴です。一方で顔料インクは滲みにくく耐候性に優れていますが、インクの粒子を安定させないと目詰まりを起こしやすいという特徴があります。
産業用スタンプは水性インクや速乾性インクを使って、作業員が手作業で対象物へ日付や文字を押印していくための設備や機器です。産業用スタンプの特徴やメリット・デメリットなどをまとめましたので参考にしてください。
ホットプリンターは感熱性インクの塗布されたプリンタテープを印字媒体として、ヒーターで加熱したプリンタヘッドをテープへ接触させてインクの熱剥離を起こさせ、対象物へ日付などを転写・印字するプリンターです。
サーマルプリンターは発熱素子を備えたプリンタヘッドをデジタル制御し、感熱性インクが塗布されたインクリボンや感熱紙を使って、任意の文字やデザインを包装フィルムなどの対象へ印字することができるプリンターです。
自動あるいは半自動で、商品や製品にラベルを貼り付ける装置のことを、ラベラーといいます。ひとくちにラベラーといっても、複数の種類があるため、用途に合わせて選ぶ必要があります。便利な装置ですが、印字を変えるたびに版を起こす手間はかかります。
文字や図などを刻印する装置のことを、刻印機といいます。手打ち刻印やホルダ式刻印ほか、さまざまな種類があります。品質や生産性の向上につながる装置ですが、装置周辺への安全対策やチェック工程などを行う必要があります。
インクを選ぶ際には、多岐にわたる項目について確認する必要があります。使用条件や印字製品によって適するインクも変わるからです。また、プリンターに合っているかどうか、そしてさらに品質保証や安全衛生などについても確認しておきましょう。
印刷用インキには様々な化学物質が含まれており、中には人体に有害なものもあります。1990年代からヨーロッパではじまった化学物質の管理規制は業界や国境を超え、印刷用インキの化学物質においても安全管理が求められるようになりました。
インクとインキは響きが似ており、言葉の違いも曖昧なことから混同されがちですが、印刷業界では色のついた液体を指す際に「インキ」と呼ぶのが一般的です。このページでは、インキの語源や用途・種類ごとの特徴を詳しく解説しています。
製造業で活用されるトレーサビリティは、DXやIoTの進化によって今後様々な業界に広がると予測されています。トレーサビリティの基礎知識や導入メリット、産業用インクジェットプリンターでトレーサビリティを構築するポイントをまとめました。
非接触型印字技術は、製品に触れず情報を印字する技術です。インクジェットとレーザーマーキングが主な手法で、多様な素材・形状への対応、高速印字、環境負荷の低減が可能です。食品や医薬品のパッケージ、工業製品など幅広い分野で活用され、技術進化がさらに期待されています。
食用インクは食品への直接印字を可能にする特別なインクで、安全性が保証された食品添加物を使用しています。天然色素と合成色素インクの種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。産業用プリンターを利用すれば高精細な印字が可能で、食品製造や医薬品分野で活躍しています。
ハロゲンフリーインクは、環境への負荷を低減し、製品の安全性を向上させるために開発されたインクです。焼却時に有害物質を発生させる従来のハロゲン化合物を含まず、RoHS指令やREACH規則などの環境規制に対応しています。電子機器、自動車、食品包装など多くの分野で使用されています。
冬場に発生しやすい産業用インクジェットプリンターの印字不良は、インクの粘度変化や工場環境の温度低下が主な原因です。特に寒冷地に立地する工場や広い空間を持つ施設では、室温調整が難しい場合がありますが、寒冷地対応機種の導入や空気循環の改善により、安定した印字品質を維持することが可能です。
印字不良への対策として注目される印字検査機とAI技術の活用について解説。AIが持つ柔軟性や学習能力を活用することで、効率的で高精度な検査も可能となります。AI技術の導入でどのような性能が得られたかを見ていきましょう。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由