医薬品に印字する時に使用する産業用インクジェットプリンターについて、求められる機能やインクの選び方、事例などをまとめています。産業用インクジェットプリンターの導入を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
医薬品業界のサプライヤーは、製品製造の際にシリアルナンバーの印字が義務化されています。そのため、製品の安全性やさまざまな規則を守りつつ、製品ラインの刷新を行わなければなりません。つまり、複雑なデータを管理できる能力と、多種多様な素材への印字ができる産業用インクジェットプリンターを選ぶのがベストです。
産業用インクジェットプリンターが医薬品の製造で果たす役割は小さいですが、規制の準拠には必要不可欠なマシンといえるでしょう。また、最適なマシンをセレクトするのは、医薬品製造への総括的なアプローチとして有効です。最新の医薬品を対象としたプリンターには、データ管理能力に長けていてさまざまな用途にも利用できます。
近年の医薬品市場では、一定の温度をキープすることで医薬品の品質を維持する「コールドチェーン」が急速に成長しています。しかし、コールドチェーンの製造では結露が発生することがあるため、印字品質が落ちないように耐水性に優れたインクを選ぶと良いでしょう。
また、カプセル剤や錠剤は、可食性インクで直接識別コードを印字しなければなりません。可食性インクとは、その名の通り食べても人体に害のないインクのことで、天然着色料と合成着色料の2種類があります。食品添加物として使用される「可食性備長炭インク」は、天然着色料として注目されています。
医薬品への印字は、錠剤や瓶・樹脂などのケース、PTP包装など、さまざまな対象物があります。錠剤に直接印字する場合は、食品衛生法に基づき、食品添加物だけで構成・製造されたインクを使用します。服用しても安全なのはもちろん、匂いもありません。
医薬品の包装には、ハイクオリティな可変印字が要求されるでしょう。ここでいう「ハイクオリティ」とは、他の業界と比較してはるかに高い品質のことで、医薬品業界では年々規則が強化されています。そのため、今後もどんどん品質に関する規則が高くなることを考慮し、あらゆる材質やインクに対応できる産業用インクジェットプリンターを選ぶのが重要です。
また、産業用インクジェットプリンターに関する高い知識と豊富なネットワークを持つプロバイダーを選ぶと、長期的に充実したサポートを受けられます。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
印刷不良を減らす理由