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食品表示法による賞味期限印字の注意点

食品のパッケージや包装容器などには、賞味期限や消費期限がルールに基づいて印字されています。ここでは、食品表示法による賞味期限印字の注意点について紹介します。

食品表示法について

食品のパッケージなどには、法令で定められた項目を表示する義務があります。これらの情報は異なる3つの法令「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」に基づく必要がありましたが、複雑で分かりにくいことが課題でした。

そこで、3つの法令を統合して誕生したのが「食品表示法」です。これまで個別に定められていた内容は衛生事項・品質事項・保健事項に分類され、消費者には分かりやすく、事業者には必要な情報を正確に表記できるようになりました。

HACCP制度化の影響

HACCPは国際基準となっている衛生管理の方法であり、「Hazard(危害)」「Analysis(分析)」「Critical(重要)」「Control(管理)」「Point(点)」の頭文字からとったことばです。

HACCPでは原材料の入荷や製造、出荷など複数の工程において衛生管理をチェックするため、正確なロット番号の印字が求められます。

食品リコールの義務化

食品リコールの行政への報告が義務化されていて、届け出された情報は消費者庁のリコール情報サイトに掲載されます。食品衛生法には、食品に関する表示内容は食品表示法に則るとされています。

食品回収の理由の中には賞味期限や消費期限の欠落やミスも多いことから、事業者には正確な印字が求められます。

食品表示法による表示内容の変更点

アレルギー

これまでは、パンやうどんなど容易に小麦が入っていると判断できるものについては「(小麦を含む)」などの表記は不要でした。しかし、食品表示法による表示内容の変更により、アレルギーの元(アレルゲン)となる特定原材料をすべて表示する必要があります。

栄養成分

これまで栄養成分の表示は任意でしたが、義務化されることになりました。見直しされている点として、ナトリウムは食塩相当量で表示するようになっています。今までは食品に含まれる塩分が曖昧でしたが、これによって一目でわかるようになりました。

機能性表示食品

機能性表示食品とは、事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品のこと。これまで、食品の機能性を表示できたのは「栄養機能食品」と「特定保健用食品(トクホ)」だけでした。

しかし、表示できる内容に制約があって認可を得るために費用が掛かるため、手続きの簡素化を目的として登場しました。

賞味期限・消費期限の表示方法について

消費者に分かりやすく明記する

賞味期限と消費期限の表示は、消費者に分かりやすく明記する必要があります。具体的には、賞味期限・消費期限の事項名を表示したうえで、「年」「月」「日」をこの順番に並べて印字します。「製造年月日からXX日」や「製造年月日:○○月△△日」のような記載は認められていません。

印字のサイズは、原則として8ポイントの活字以上の大きさが求められます。ただし、表示可能面が約150cm2以下のものは5.5ポイントの活字以上の大きさでも大丈夫です。

賞味期限が3ヶ月を超える食品

賞味期限が3か月を超える食品については、「年月日」ではなく「年月」で表示することが認められています。年月のみを表示することで物流コストの削減や在庫管理の効率化などにつながり、社会的な問題となっている「食品ロス」への対策にも効果的です。

ロット番号などとの併記

賞味期限・消費期限とともに、製造日や製造ラインなどがわかるよう社内管理用のロット番号を印字することが一般的です。ロット番号など他の番号や記号を併記する場合は、賞味期限や消費期限が明らかに分かるような表示にする必要があります。


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引用元:日立産機システム
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