大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由
カット野菜やカットフルーツ、果物など、食材の印字事例をまとめました。
可食性インキは文字通り人間が食べても害のない着色料のこと。食品衛生法によって原材料はすべて食品または食品添加物だけで構成・製造されたインキと定められています。例えば黒色系はイカ墨、黄色系はクチナシやウコン、赤系は紅花赤やアントシアニンなどが原料とされます。印刷方法は、グラビア印刷、パッド印刷、スクリーン印刷などを用途や印刷される食材によって、使い分けられます。食品以外では、幼児の口を拭く時などに害のないよう、ティッシュの残りが少なくなったことを示す印の印刷などにも用いられています。
印刷用インキを手掛けるメーカーが加盟する印刷インキ工業会では、食品包装材料に用いるインキに対して、包装される食品の安全性や衛生性保持を目的に、NL規制を自主制定。食材のパッケージにはこの NL規制をクリアしたインキを用いることを原則としています。さらには、インキが剥落したり移行したりして食品を汚染することがないよう、印刷は容器包装の外側に限る、インキをフィルムでサンドイッチする構成とするといった対策が採られています。
食品に関わる仕事に就いている方には改めてご説明するまでもありませんが、食品表示は新法が2015年4月より施行され、5年間の猶予期間を経て2020年4月に完全移行となっています。以前よりもより詳細かつ正確な内容の記載が求められるようになっており、違反した場合には最大で3年以下の懲役や300万円以下の罰金、法人なら3億円以下の罰金が科せられることも。それゆえ、食品表示の印刷には、万全の体制が求められます。
以上の通り、食品関連の印刷は近年ますます重要度が高まっており、会社としての売り上げや収益を大きく左右する可能性すらあると言えます。とりわけ消費期限や食品表示の印刷に不備があると、会社に大きなダメージをもたらすことが懸念されます。ゆえに、それらに用いるインクジェットプリンターは、安定した性能を発揮してくれることが不可欠です。
また可食性インキを用いて食品そのものへの印刷を行うことは、インクジェットプリンターにはハードルが高いというのが実情。ただし鶏卵の殻部分に可食性インキで印刷を行うことは対応可能ですので、この点は留意しておくことをお勧めします。
食材の印字事例について、事例とともに詳しく解説します。
※引用元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/select/result/food/)
農作物の包装に生産番号を入れるために、インクジェットプリンターを導入した事例です。どこで誰が生産したのかを消費者に対して明確にするために、野菜や肉に生産者番号を印字する仕組みを導入しました。
インクカートリッジ性のプリンターなので、メンテナンスの必要もなく必要に応じて簡単に印字することができます。
※参照元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/example/producer_number/)
※引用元:紀州技研工業公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/casestudy/)
厚生労働省認可の食品添加物のみで構成された可食性インクを使用して、マンゴーに印字した事例です。安全性が高いインクを使用しているため、食品にも直接印字することができます。インクとプリンター、どちらも自社開発された製品を使用しています。
※参照元:紀州技研工業公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/casestudy/)
食材(卵)の印字について、事例や印字のポイント、導入した産業用インクジェットプリンターの特徴などを解説していきます。
※引用元:紀州技研工業公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/ink_search_category/food/)
紀州技研工業における食材(卵)への印字事例は見つかりませんでした。ただし、卵への直接印字が可能なインクは扱っています。
同社では、高速・非接触印字が可能なインクジェットプリンターによる鶏卵への直接印字を提案。安全性の高い食品添加物を使用した可食性インクを使用しているため、人体に悪影響を及ぼす心配がありません。同社がオリジナル開発したCN105A緑というインクは、これまでの可食性インクと比較して視認性に優れており、白玉だけでなく赤玉にも使えるのが魅力です。鶏卵に賞味期限やロットナンバーがはっきりと印字されるので、誤出荷や賞味期限の改ざんを未然に防げるでしょう。
また、卵への直接印字は豆シールなどを用意する必要がないため、コストダウンにも一役買ってくれます。もちろん、サイズごとに異なる印字内容にも対応可能です。
※参照元:紀州技研工業公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/technical/卵への印字/)
※引用元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/products/inkjet-printer/lseries/)
アルマークについて、卵への印字事例は見つかりませんでした。ただし、卵パックへの印字に対応可能なインクジェットプリンターは扱っています。
同社の提供する「マシューズVIAjet Lシリーズ」は、卵パックをはじめ紙や段ボールに安定した印字ができるインクジェットプリンターです。印字方式にはサーマルDODを採用しており、ウォーターベースインクや赤インクを含む4種類のインクに対応しています。
賞味期限やロット番号とともに、二次元コードやバーコードの印字も可能です。
※参照元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/products/inkjet-printer/lseries/)
食材への印字にインクジェットプリンターは適しているのか、向いている理由を解説します。印字のポイントについてもまとめています。
産業用インクジェットプリンターは、さまざまな形状のものに印刷が可能なプリンターです。速乾性の高いインクで非接触で印字するため、対象物の形状や材質を問いません。
トレーサビリティの観点から果物などの食材に直接印字する場合は、柔軟に印字できるインクジェットプリンターは向いているといえるでしょう。生産者が異なる商品などでは、生産ラインで直接食品に印字することが可能です。インクジェットプリンターでは多くの情報を印字することができるため、商品に詳細な情報を記載することができます。
食品に直接印字する場合、厚生労働省認可の添加物で作られたインクを選ぶ必要があります。安全性が確立しており使用が認可されている色素は少数ですが、用途や条件に合わせて選ばなければなりません。
また、アルコールで消えないインクを選ぶことも大切です。買い物や普段の生活でもアルコール系消毒液を使用する人は多いことから、商品購入後に印字された食品の情報が消えないインクを選びましょう。
食品の印字には、非接触で印字できるインクジェットプリンターが適しています。ただし、インクジェットプリンターを使用するときは、インク選びを重視しましょう。重要情報が消えないように、また安全に消費者のもとに届けられるように、商品に適したインクを選ぶことが大切です。