ここでは、産業用インクジェットプリンターの耐用年数について、耐用年数が決められている理由や買い替えのタイミングなどをまとめています。
耐用年数とは、固定資産を定められた用途や用法の通りに使用した場合に、本来期待する機能を果たすと想定される期間のことです。資産としての価値の有効期限ともいえるため、この期間を過ぎると価値としての寿命を迎えたということになります。
また、耐用年数と混同されがちな言葉に耐久年数がありますが、これは企業の判断によって「対象の機器が問題なく使える」と公表している期間にすぎません。なお、国が耐用年数を定めている理由は、減価償却費を正確に算出するためです。耐用年数をもとに減価償却費を計算すれば、納税者への公平性を保てるでしょう。
減価償却とは、機械設備や電化製品といった高価な資産の購入代金を、導入した年にまとめて経費として計上するのではなく、1年ずつに分けて計上することを指します。10万円以上の資産が対象となり、分割できる金額は10万円、20万円、30万円の3種類です。
減価償却費とは、導入した設備の購入費用を耐用年数に応じて配分し、その年に分割金を費用として計上する際の勘定項目を指します。なお、減価償却費の計算は、定額法、定率法、生産高比例法の3種類です。
保証期間とは、製品に故障などのトラブルが発生した際、ユーザーに過失がなくメーカー責任であると判断された場合に、無償で修理を受けられる期間を指します。
一方で、耐用期間とは、機器の標準的な使用・保守状況下で、消耗品などの交換や修理、オーバーホールを定期的に行ったとしても、機器の安全性や信頼性が目標値を保てなくなると想定される耐用寿命のことです。耐用期間の設定においては法的な基準がないため、メーカーごとの基準で設定されます。
国税庁のホームページでは、産業用インクジェットプリンターをはじめとした装置の耐用年数を公開しています。具体的に、コピー機の耐用年数は5年、食料品製造業用設備は10年、鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物は最長50年です。
このように、ありとあらゆる機器で耐用年数が定められていますが、産業用インクジェットプリンターは耐用年数表に表記がありません。その理由は、この機器が工場の生産ライン上で使用されるからです。
たとえば、産業用インクジェットプリンターを木製品の製造を目的として導入した場合は、木製品製造業用設備と判断されますし、食品製造を目的に導入した場合は食品製造業務用設備とみなされます。つまり、産業用インクジェットプリンター耐用年数は機器の分類によって異なるのです。
機器の耐用年数は、資産価値や一般的な機器の寿命を把握するのに向いていますが、同じ機器でも使い方や頻度によって実際の寿命は変わるでしょう。とはいえ、生産性や品質を高い状態で維持しなければならない製造現場では、耐用年数によって決められた寿命を重視する傾向にあります。
耐用年数を過ぎた場合は買い替えるのも方法として有効ですが、基本的に機器の動作に問題がなければ急いで買い替える必要はありません。また、ちょっとした動作不良など軽微なトラブルであれば、機器を購入した会社に修理・オーバーホールを依頼することで問題を解消できる場合もあります。
このように、たとえ耐用年数を迎えたとしても、機器に問題がなければそのまま使い続けても問題ありません。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由