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産業用インクジェットプリンターの詰まり(ノズル詰まり)について

インクジェットプリンターの詰まりとは

インクを吹き出すノズルが、異物や固まってしまったインクなどによって塞がれてしまった状態です。ノズルが詰まってしまうと印字不良や発色不良が発生するばかりか、プリンターの稼働停止、さらにはプリンターが故障してしまう原因にもなります。そうならないためにも、日頃からのメンテナンスや適切な対処が必要です。

詰まりの主な原因

インクジェットプリンターの詰まりとはインクを吹き出すノズルが何らかの理由で塞がれてしまい、インクが正常に噴出できない状態。そうなってしまうのは、以下のような原因が考えられます。

  • インク乾燥・固着
    印刷を繰り返しているうちに、噴出しきれなかったインクがノズル内部に残ってしまい、乾燥・固着してしまうことで、詰まりが発生してしまいます。
  • ホコリや異物混入
    例えば、紙詰まりなどが原因でプリンターがストップした状態で電源を切ってしまうと、ノズルが剥き出し状態となってしまい、そこからホコリや異物が侵入することがあります。
  • 不適切なインクの使用
    メーカーが指定する純正以外のインクを使用した場合、適切な噴射が出来ずに詰まってしまう可能性があります。
  • 長期間放置や使用頻度不足
    プリンターを一定期間使用しないままで放置していると、ノズルの古いインクが固着したり、ホコリや異物が混入しやすくなってしまいます。
  • プリンターヘッドの経年劣化
    プリンターの印字作業を司るプリンターヘッドは消耗部品でもあり、経年劣化によって正常な働きができなくなり、詰まりが発生してしまうというケースがあります。

詰まりの影響

プリンターのノズルが詰まってしまうと、真っ先に起こるのは、印字がかすれてしまったり欠けてしまうという症状です。もちろんそうした症状が出た場合は、速やかに印刷を停止し、適切な対処を行わなければなりません。詰まり状態のまま使用すると異常音や吐出不良、そしてプリンター自体の故障を招く恐れがあります

詰まりの予防・対策

  • 定期クリーニング(自動・手動)
    プリンター自体にクリーニング機能が備わっている場合は、まずクリーニング機能を使ってみましょう。それでも改善しない場合は、プリンターヘッドを取り外してヘッド部分を洗浄。メーカーにより手順などは異なりますので、取扱説明書を参照しながら実践してください。
  • 適切なインク選びと保管管理
    非純正インクや互換インクはコスト面で優れる半面、詰まりの原因となる場合も多いです。それらのインクを使用していて詰まりが頻発するようであれば、純正インクに戻し、インクの保管も適正に行うべきです。
  • 運用時の乾燥防止措置(湿度管理)
    プリンターは寒い場所や乾燥した環境ではインクの詰まりが起きやすくなります。目安として室温15〜25℃、湿度40〜60%の状態を維持するようにしてください。
  • 頻繁な使用でインクの固着を防止
    プリンターを一定期間使用しないとインクが固着し詰まりを発生させていまいます。使用頻度を上げることも、詰まり防止に有効です。
  • フィルターやノズルチェックの重要性
    定期クリーニングと並び、フィルターやノズルチェックを定期的に行うことも重要です。例えば、ノズルチェックモードでテスト印刷を行い、詰まりの傾向があるかどうかを適宜チェックすることができます。

詰まりが発生した時の対処法

ユーザー自身で行えることとしては、まず、プリンター自体のクリーニング機能を試すこと。それでも解消しない場合は、メーカー純正のクリーニングキットを用いて洗浄を行います。症状が改善しなければ、プリンターヘッドを取り外し、綿棒に水かぬるま湯を含ませてヘッド部分を洗浄します。手順や方法はメーカーによって異なりますので、取扱説明書に従い行ってください。こうした方法を試しても難しい場合は、修理あるいは機器の入れ替えが必要です。

長期安定稼働のためのメンテナンス

まずはプリンターに備わっているクリーニング機能を作動させ、ノズルチェックのパターン印刷を行うなどの日常点検を習慣化することが大切です。メーカーが提供している保守契約やメンテナンスサービスを活用することは非常に有効です。トラブルログの記録や分析なども行ってくれるので、より長期的な安定稼働が期待できます。

まとめ

産業用インクジェットプリンターの詰まりは、生産現場の稼働率や製品の生産能力に直結します。原因と対策を正しく理解し、適切なメンテナンスを継続することが、生産効率と印字品質の確保につながります。


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大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
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引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/

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  • 停止状態からわずか24秒で印字再開できるので、生産ラインのダウンタイムを抑えることができる。また本体は防塵防水規格のIP66に標準対応しているので、過酷な環境下でも安定した運用が可能。

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引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/

コスト削減につながる理由

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  • プリンターの休止時にインク経路の詰まりを予防する機能があるため、定期的なインク噴出と循環運転をし、インク詰まりを低減してくれる。

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引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
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  • 気温が低下すると、インクが固くなりインクの濃度が上がる。それによってインク粒の大きさを手動で調整し印字不良をなくす作業が必要。しかし、プリントヘッドにヒーターを搭載できるドミノAxシリーズならプリンター立ち上げ時もスムーズ
  • 印字開始や停止の際にノズルを開閉する仕組みで外部からの空気を遮断。これによってインクが空気に触れてしまい、ノズルが詰まることがないよう設計

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