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ワークディスタンス・印字距離から選ぶ産業用IJP

公開日: |最終更新日時:

ワークディスタンスとは、一般に産業用インクジェットプリンターの印字ヘッドから対象物の印字面までの距離を指します。非接触で印字できるインクジェットでも、どれだけ離れていても同じ品質で印字できるわけではありません。

距離が広がると、インク滴が飛ぶ間に気流や振動の影響を受けやすくなり、文字の輪郭や位置が乱れることがあります。一方、近づけすぎると対象物がヘッドへ接触する危険があります。本ページでは、設備上の安全性と印字品質を両立する印字距離の決め方を解説します。

推奨印字距離と最大印字距離は異なる

仕様書に最大距離が記載されていても、その距離であらゆる文字やコードの品質が保証されるとは限りません。メーカーが安定した印字のために示す推奨範囲と、条件付きで印字できる最大範囲を区別して確認してください。

確認する距離意味選定時の使い方
推奨距離標準的な条件で安定品質を得やすい範囲通常運転時の設置基準にする
最小距離ヘッド接触を避けて設置できる下限最も高い・近いワークで安全性を確認する
最大距離一定条件で印字可能とされる上限最も低い・遠いワークで実機テストする
距離変動幅搬送中に近い位置と遠い位置の差全範囲で品質を満たせるか判断する

印字距離が品質へ与える影響

文字の輪郭がぼやける

距離が長くなると着弾位置のばらつきが大きくなり、細い線や小さい文字の輪郭が不鮮明になる場合があります。バーコードや二次元コードでは、セルやバーの境界が乱れ、読み取り率へ影響します。

印字位置がずれる

対象物の振動や周囲の気流がある環境では、飛翔中のインク滴が影響を受けることがあります。高速搬送時は、ヘッドの傾きやタイミング設定も位置ずれにつながります。

曲面で濃度差が出る

曲面では印字範囲の中央と端で距離と入射角が異なります。同じ設定でもドット間隔や濃度が変わるため、中心距離だけでなく印字範囲全体を評価します。

曲面・凹凸面への印字方法を見る

必要なワークディスタンスを測る手順

1.基準となる印字面を決める

対象物上のどこへ印字するかを決め、搬送中の面の高さを測ります。包装の膨らみや容器の継ぎ目など、実際の量産品で確認してください。

2.寸法公差と品種差を加える

同じ製品でも高さや直径にばらつきがあります。複数品種を流す場合は、最もヘッドへ近い製品と遠い製品を特定します。

3.搬送中の動きを測る

コンベアの振動、容器の傾き、袋の膨らみなど、静止状態では見えない変動を確認します。可能であれば運転中の最大・最小距離を測定します。

4.接触防止の余裕を設定する

最も近い状態でも、ヘッドや保護部品へ接触しない余裕を確保します。異常姿勢の製品が流れた場合にヘッドを守るガードや、異常品を検知・排出する仕組みも検討します。

5.最も遠い条件で印字品質を確認する

安全側へ離した結果、最も遠い対象物でも必要な文字・コード品質を満たせるかをテストします。近い条件と遠い条件の両方を合格させる位置を選びます。

距離を安定させる設備側の対策

  • サイドガイドや上押さえで対象物の姿勢を安定させる
  • 印字位置の下側へ支持板やローラーを設置する
  • 高さ違いの品種ごとにヘッド位置を数値管理する
  • 昇降機構や自動位置決めで切り替えを再現する
  • 異常姿勢や過大寸法の製品を上流で検知する
  • 架台の剛性を確保し、振動や緩みを抑える

距離性能の高い機種へ置き換える前に、搬送を安定させることで印字品質が改善する場合もあります。プリンターと搬送設備を別々に考えず、原因を切り分けてください。

機種比較・テスト時の確認表

項目確認内容
距離仕様推奨・最小・最大距離と、それぞれの測定基準位置
品質条件距離ごとの最小文字、解像度、コード品質
速度条件最大ライン速度で距離変動に対応できるか
ばらつき製品寸法、姿勢、搬送振動を含む最大・最小距離
設置構造ヘッド角度、架台剛性、位置調整、接触防止
保全性清掃・交換時に位置を外し、正確に戻せるか

実機テストの進め方を見る

よくある質問

印字距離は近いほどよいですか?

品質面では近い方が有利なことが多いものの、対象物が接触すればヘッドの破損やライン停止につながります。製品ばらつきと異常姿勢を考慮し、安全な範囲で近づけます。

仕様書の最大距離で設置してもよいですか?

希望する文字サイズ、解像度、速度、素材で品質を確認してから判断します。最大距離は条件付きの場合があるため、推奨距離と試験条件をメーカーへ確認してください。

品種ごとに高さが違う場合はどうしますか?

全品種を一つの固定位置で満たせるか確認します。差が大きい場合は、目盛り付き昇降機構、品種レシピと連動した自動調整、ライン分けなどを検討します。

まとめ

ワークディスタンスから産業用IJPを選ぶ際は、仕様上の最大距離ではなく、量産時の最大・最小距離を測定し、全範囲で必要品質と接触安全性を満たすか確認します。製品寸法、姿勢、振動、曲率、速度を再現したテストと、距離を安定させる搬送・架台設計が重要です。

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産業用インクジェットプリンター
3選

大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。

大規模工場の
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KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)

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引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/

生産性アップにつながる理由

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  • 停止状態からわずか24秒で印字再開できるので、生産ラインのダウンタイムを抑えることができる。また本体は防塵防水規格のIP66に標準対応しているので、過酷な環境下でも安定した運用が可能。

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Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)

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引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/

コスト削減につながる理由

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  • プリンターの休止時にインク経路の詰まりを予防する機能があるため、定期的なインク噴出と循環運転をし、インク詰まりを低減してくれる。

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頻度を減らすなら

ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)

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引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/

印刷不良を減らす理由

  • 気温が低下すると、インクが固くなりインクの濃度が上がる。それによってインク粒の大きさを手動で調整し印字不良をなくす作業が必要。しかし、プリントヘッドにヒーターを搭載できるドミノAxシリーズならプリンター立ち上げ時もスムーズ。
  • 印字開始や停止の際にノズルを開閉する仕組みで外部からの空気を遮断。これによってインクが空気に触れてしまい、ノズルが詰まることがないよう設計。

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