当記事では、インクジェットプリンター用のインクを選ぶ際に、押さえておくべきポイントを紹介しています。
印字が行われる生産ラインのスピードを考慮し、インクが乾燥するまでの時間を計算してから、使用するインクを選ぶことが大切です。インクにより乾燥時間に差がある点もふまえておく必要があります。
ちなみに、高速の生産ラインを稼働させる場合には特に、速乾インクが必要になります。また、印字する製品同士が接触したり、印字直後に生産ラインの装置と接触したりする場合にも、速乾インクを用います。
印字をする対象物の素材が、インクが固着したり滲んだりするリスクのあるものであるかを、あらかじめ確認しておく必要があります。一部のプラスチックのように、非浸透性の素材は、印字を行うのが難しい場合があります。また、紙のように、浸透性の高い素材に刻印すると、印字された文字が滲んでしまう可能性があります。
殺菌や低温殺菌などのプロセスを経る場合には、そういった加工への耐性があるか否かを考慮に入れる必要があります。印字サンプルを自社の製造プロセスにかけて、実際に耐性をテストしておきましょう。
印字を無事に完了させても、印字された製品が、その寿命を終えるまでの期間中に、紫外線などを含むさまざまな化学物質にさらされるリスクについても注意を払う必要があります。あるいは、厳しい環境で保存される可能性についても考慮しなくてはなりません。
ですから、まずは、サプライヤーがこういった条件に対するテストを実施しているかどうかを確認しておくことが大切です。
使用を検討しているインクが、インクジェットプリンターに適したものであるかどうかを、あらかじめ調べておきましょう。特に把握しておきたいのは、次のような項目です。
一度トラブルが起こってしまうと、生産ラインにおいてコストのかかるダウンタイムやその他複雑な問題につながってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
サプライヤーがISO9001などの認証を受けているかどうかについても、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
ISO9001は品質の管理が行われているかを保証する規格です。プライヤーが認証を受けている場合、インクの性能や信頼性に対するある程度の目安となるでしょう。
ISO9001 品質管理手順の品質管理手順は、次のとおりです。
品質の高いインクであれば、国際規格に沿った正確な製品データやラベル、安全データシートなどが提供されることが多いです。インクやソルベントを安全に使うために、メーカーからサポートやアドバイスを受けられます。インクを選ぶ際には、次のような事項についても考慮しておきましょう。
顔料や染料について確認しておくことも大切です。たとえば、顔料を使用するインクジェットプリンターは、着色粒子が分散した状態が維持されるように設計されているものでなくてはなりません。
特定のプリンター向けのインクも少なくないため、こういった確認を行っておかないと、不具合が生じる原因になるので、注意が必要です。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
印刷不良を減らす理由