金属製品に印刷したいと考えている方に向けて、インクの選び方を解説するとともに対応している産業用インクジェットプリンターを紹介しています。
金属製品に、ロットナンバーや製造所固有記号などを印刷したいケースは少なくありません。金属製品として、スチール缶やボトルキャップ、金属プレートなどがあげられます。これらに印刷する場合、インクを慎重に選ばなければなりません。対象物や加工法などにより求められる性能は異なるからです。
具体的には、印字箇所が消えにくい強密着性、結露に耐えられる耐水性、高温にさらされても印字部分が消えない耐熱性などを求められるケースがあるでしょう。
株式会社日立産機システムが販売している産業用インクジェットプリンターです。暗色の缶・ボトルを対象に賞味期限を印刷することを主な目的にしています(箱・鉄板・ケーブルなどへの印刷も可)。
特徴は、装置温度管理などで溶剤の揮発量を抑えて補力液消費量を最大で約20%カット(同社PXR-Pと比較。20℃ JP-W89インク使用の場合)していることです。インク撹拌システムにより、顔料インク特有の沈降などを防いでノズルやフィルタの詰まりを予防している点も強みとしてあげられます。最大印字台数は6段、最大文字高さは約10mm、最高印字速度は2,083文字/秒(インクJP-W89)となっています。
ブラザーインダストリアルプリンティング株式会社が扱っている産業用インクジェットプリンターです。金属製品にロットナンバーを印字することなどを主な目的にしています。エントリーモデルのAx150i、高機能モデルのAx350i、過酷環境対応のAx550iで構成されます。
特徴は、自動洗浄機能を搭載してプリンタヘッドのインク詰まり、ノズル穴周りの汚れを防いでいることです。これにより、プリントヘッド洗浄の手間を減らすとともに印刷開始時に多いインクの飛び散りを防いでいます。ユーザーが、モジュール交換を行えるようにしている点も見逃せません。年1回10分で作業が完了するためダウンタイムを短縮できます。最大印字行数はAx150iが3行、Ax350iとAx550iが5行(Duo8行)、対応しているインクの種類はAx150iが24種類、Ax350iとAx550iが40種類となっています。
金属製品へ印刷したい場合は、専用の産業用インクジェットプリンターを選びましょう。製品により対応しているインクは異なるうえ、対象物や加工法により適しているインクは異なるため、使用するインクまで考えながら製品選びを進めると適しているものを見つけやすくなります。あるいは、幅広いインクに対応している製品を中心に検討してもよいでしょう。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
印刷不良を減らす理由