産業用インクジェットプリンターメーカーガイド~サンプリ~ » 導入前に知っておきたい産業用インクジェットプリンターとは » CIJ方式(連続式インクジェット・小文字用)とは

CIJ方式(連続式インクジェット・小文字用)とは

CIJ方式は二種類ある産業用IJPの内「小文字用IJP」に分類されるプリンターです。容器などの小さな製品に印字でき、賞味期限や製品番号などの小さな英文字に向いています。本項では、CIJ方式の特徴や用途、取り扱っている国内メーカーなどを簡単に解説します。

CIJ方式プリンターとは

「CIJ(Continuous Ink Jet printer)方式」とは、常にプリンター本体・プリントヘッド内部でインクを循環させ、必要なタイミングで(インクの)液滴を付着させて印字する方式です。

DOD式とは異なりノズル(噴射口)は一つのみで、少量のインクで細かい小文字を印字するのに適しているため、「小文字用」「個包装用」とも呼ばれます。

CIJ方式の大きな特徴は、豊富なインク種による高い汎用性。用途に合わせてインクを選ぶことができ、プラスチックから金属まで幅広い材質に対応できます。また、速乾性や耐水性に優れたインクなどもあり、多彩なニーズを満たすことが可能です。

CIJ方式産業用プリンターが
使われる素材

先述したように、CIJ方式はインクの種類が豊富なため、対応できる資材の幅が非常に広いです。

個装箱などの包装は勿論、ペットボトルや缶などの曲面がある容器や、精密部品のような細かい製品にも印字することが可能です。

CIJ方式産業用プリンターが
使われる業界

需要を集めているのは、製造日や賞味期限の印字ニーズがある食品業界。また、容器や個装箱を用いる製薬・医薬品業界からの人気も高いです。

他にも、フィルムやチューブのようにインクが浸透しにくい資材や、電子部品・精密部品などの小さな製品にも対応できることから、電子機器メーカーでの導入も増えています。

優れた印字技術を持つ
おすすめの産業用インクジェット
プリンターメーカー3選

CIJ方式産業用プリンターを
扱っているメーカー

紀州技研工業

DOD方式プリンターの国内トップシェアとして知られる専業メーカーです。小文字用プリンターの開発にも着手しており、2020年にはCIJ方式の国内シェア2位を獲得。インクの製造なども自社で行っており、品質・対応力ともに突出しています。

※参照元:中日社「2020-2021 産業用マーキング装置(プリンタ)国内市場総覧(2021年発行:P120~P127)」による調査(書籍)

※参照元:紀州技研工業公式サイト https://www.kishugiken.co.jp/

KGK JET CCS3300

KGK JET CCS3300

※引用元:紀州技研公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/kgk-jet-ccs3300/)

KGK JET CCS3300は、ニューエコノミーモデルですが高機能モデルの機能を搭載しています。有効インク、溶剤補充時の曝露を予防でき、最高3666文字/秒の高速印字にも対応可能です。

親機1台で最大16台を、特定の機能で制御できます。5.7カラーLCD/タッチパネルを搭載し、操作性も高いです。ツイストカートリッジで、手や装置も汚れにいのもポイントです。

KGK JET CCS2800

KGK JET CCS2800

※引用元:紀州技研工業公式サイト
( https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/ccs2800/)

KGK JET CCS2800は、安定性の高いエコノミースタンダードモデルです。リーズナブルな高性能インクジェットプリンターで、染料インク、顔料インクにも対応。顔料スターラー攪拌モデルの攪拌は電動式です。

最高印字速度は2666~3200文字。ノズルキャッピング機構を搭載しており、0度~40度の環境に設置できます。5.7インチフルカラータッチパネルは操作性と見やすさが確保されています。

KGK JET CCS3100

KGK JET CCS3100

※引用元:紀州技研工業公式サイト
(https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/ccs3100/)

紀州技研工業の機種です。防塵防水に強く、メンテナンスも画面でサポートを受けられます。10.4インチフルカラータッチパネルは、機器から外して遠隔操作も可能です。

親機1台で最大16台まで特定の機能を制御できます。フッ素ノズルを搭載し、ノズル汚れが少なく印字も安定しているのが強みです。粘度調整不要で印字できます。染料、顔料インクにも対応可能です。

ブラザーインダストリアル
プリンティング

産業機器の開発・販売を事業とするブラザー工業株式会社のグループ会社です。製品のラインナップが幅広く、プリンターからインクまで豊富に取り揃えており、高品質印字や高速印字など様々なニーズに応えられます。

Ax150i/Ax350i/Ax550i(ドミノAxシリーズ)

 Ax150i/Ax350i/Ax550i(ドミノAxシリーズ)

※引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式サイト
(https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/)

ドミノAxシリーズAx150i/Ax350i/Ax550iは、ドミノ製産業用インクジェットプランターモデルです。ノズルづまりの少なさやフィルタ交換が誰でもできる以外に、安定した稼働と高速ラインで消えない印字ができます。

使用環境を問わず、瞬停止や長期停止からの再立ち上げも早いです。メンテナンスの手間やコストも抑えられており、作業時間約10分で各種フィルタ交換ができます。高速ラインでも高品質印字が可能です。

i-Tech A520i

i-Tech A520i

※引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式サイト
(https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-4/)

i-Tech A520iは、小文字用の連続型インクジェットプリンターです。インクと溶剤を無駄なく使い切れる、メンテナンスコストも抑えられるシリーズで、紙やガラスや金属、プラスチックまでさまざまな素材に印字できます。

サービスマンによるフィルタ交換も不要です。約10分でi-Techモジュールを交換ができます。操作パネルは本体から分離でき、操作性も高いです。

アルマーク

印字機器・マーキング機器をメインに扱う専業メーカーです。環境性に配慮した製品が多く、安全性の高い「有機則非該当インク」にも対応。トラブル対応などのアフターフォローも充実しており、プリンター専門技術員によるプロサポートを受けられます。

リンクス 8900 PrinterNet

リンクス 8900 PrinterNet

※引用元:アルマーク公式サイト
(https://www.almarq.co.jp/products/inkjet-printer/linx8900/)

リンクス 8900 PrinterNetはクラウド型インクジェットです。標準でクラウドに接続でき、プリンターの状態をどこからでも確認できます。プロサポートスタンダードに加入すれば、アルマークが操作することも可能です。

安定した印字品質とともに、3ヶ月間、手作業でのヘッド洗浄もいりません。イラストと対話型メニューにより視覚的な操作もできます。ワンタッチカートリッジ交換も可能です。

マーケムイマージュ

日本を含め、世界各地に支店を置くグローバル企業です。小文字用インクジェットプリンターをメインに扱っており、中小規模のスタンダートモデルから、特殊環境向けのハイエンドモデルまで幅広くカバーしています。

9450

9450

※引用元:マーケムイマージュ公式サイト
(https://www.markem-imaje.com/ja/productview/9450)

9450は一般的、または負荷のかかる生産ライン向けです。不可視マーキングや、高コントラストも可能なカラー顔料インク、日本国内では提供していませんが、食品に直接印字できるインクまで対応できます。

セットアップ作業も自動化され、生産ラインの稼働時間の最大化も期待できるのです。コスト最適化で、電力と消耗品の消費量削減にも役立てられるでしょう。

9029

9029

※引用元:マーケムイマージュ公式サイト
(https://www.markem-imaje.com/ja/productview/9029)

難易度の低いものでも対応可能な、標準的な印字アプリケーション向けに設定されています。多種多様な素材に対応でき、ノンストップで約8,000時間の印字も可能です。シンプルなインターフェイスで、粉塵や水の侵入にも強く設置場所を問いません。

簡単なメンテナンスでオペレーターをサポートします。他にも特徴として、6分程度でモジュール交換も可能としています。

【印字事例】製品・素材別で
産業用インクジェットプリンターの事例まとめ

優良
産業用インクジェット
プリンターメーカー3

当サイトでは食品や製品に印字する産業用インクジェットプリンターの国内メーカー全10社の中で、
・10種類以上のプリンターを開発・販売しているメーカー
・10か所以上の拠点があるメーカー

を優良メーカーと定義し調査しました。
該当した下記の3社について、各社の特徴と共にご紹介します。

※2022年1月31日時点のGoogleによる調査。食品や製品に印字する産業用インクジェットプリンターの国内メーカーに該当している全10社から選択しています。
※有機則の対象となる溶剤を一切使用しない「有機則非該当インク」に対応している3社を紹介しています。

メーカー名 紀州技研工業 日立産機
システム
ブラザーインダストリアル
プリンティング
問い合わせ先 紀州技研工業の強み「印字品質」

引用元:紀州技研工業公式 https://www.kishugiken.co.jp/

公式HP

日立産機システムの強み「安定稼働」

引用元:日立産機システム https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/

公式HP

ブラザーインダストリアルプリンティングの強み「高速印字」

引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式 https://bipj.brother.co.jp/printer/cat/inkjet/

公式HP

プリンター
種類
22種類 12種類 12種類
拠点数 15 32 10
設立 1968年 2002年 2000年
こんな方に
おすすめ
カスレやムラをなくしたい、
製品の品質を向上させたい
修理・メンテナンスを減らしたい、
インク詰まりを低減したい
生産ラインを増やしたい、
稼働効率を上げたい
3社をさらに詳しく確認する

課題解決から選ぶ!
産業用インクジェットプリンター
3

大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。

大規模工場
生産性アップなら

KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)

KGK JET CCS7000

引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/

生産性アップにつながる理由

  • 産業IOTで国際標準として推奨されるプロトコル「OPC UA」の採用で、幅広い機器との連携が可能。プリンターの稼働状況を監視し、生産スケジュールの最適化やボトルネックの解消につなげられる。
  • 停止状態からわずか24秒で印字再開できるので、生産ラインのダウンタイムを抑えることができる。また本体は防塵防水規格のIP66に標準対応しているので、過酷な環境下でも安定した運用が可能。

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定期的メンテナンス
コスト削減
なら

Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)

Gravis UX2-D160J

引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/

コスト削減につながる理由

  • マーキング工程でプリンターを使用する製造ラインでは、長期間の使用によるノズルの詰まりなどのトラブルも発生。日立産機システムのプリンターを選ぶことで、定期点検や機械診断の定額制保守契約でラインを止めない対策を取ることができる
  • プリンターの休止時にインク経路の詰まりを予防する機能があるため、定期的なインク噴出と循環運転をし、インク詰まりを低減してくれる。

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寒冷地域印字不良
頻度を減らすなら

ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)

ドミノAxシリーズ Ax150i

引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/

印刷不良を減らす理由

  • 気温が低下すると、インクが固くなりインクの濃度が上がる。それによってインク粒の大きさを手動で調整し印字不良をなくす作業が必要。しかし、プリントヘッドにヒーターを搭載できるドミノAxシリーズならプリンター立ち上げ時もスムーズ
  • 印字開始や停止の際にノズルを開閉する仕組みで外部からの空気を遮断。これによってインクが空気に触れてしまい、ノズルが詰まることがないよう設計

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開発機種・拠点の多さから探す!産業用インクジェットプリンター おすすめメーカー会社3選