感熱性インクを塗布したプリンタテープ(インクリボン)を使って印字するホットプリンターについて解説します。
ホットプリンターは包装フィルムなどの印字に用いられる活字式プリンターであり、印字媒体として感熱性インクを塗布したプリンタテープ(インクリボン)を使うことが特徴です。
ホットプリンターはサーマルプリンターの登場まで広く日付印字に用いられてきた歴史を持っており、製品に合わせて複数の種類が使い分けられていました。
ホットプリンターの印字原理は、製品の印字したい面へ載せたプリンタテープに対して、120度前後に加熱した金属活字を圧接することにより、インクの熱剥離を起こさせて対象物へ活字を印字するというものになります。
プリンタテープはベースフィルムの上に感熱性インクが塗布されており、ホットプリンターの熱によって必要な部分のインクだけが剥がれて印字されるという仕様です。また、印字対象物としては包装フィルムなどが用いられており、その下に印字受けゴムが設置されます。
またインクは捺印直後に冷却凝固・乾燥するため、インクの汚れやにじみが発生しにくいといった特徴もあります。その他にも、圧接時のプレッシャーによって金属活字の跡が物理的に残るため、インクが剥がれた後も日付など印字内容を認識できることもポイントです。
なおホットプリンターには複数の種類があり、対象物の特性や製品の保存環境などに合わせて適切なタイプを選択することも大切です。
ホットプリンターには大きく「連続式ホットプリンター」と「間欠式ホットプリンター」の2種類があります。
連続式ホットプリンターは連続移送される包装フィルムなどの走行中に捺印するタイプであり、連続式包装機へ搭載されることが特徴です。また、活字部分が回転運動をしていることから「回転式ホットプリンター」と呼ばれることもあります。
間欠式ホットプリンターは、間欠移送される包装フィルムなどが停止したタイミングで印字するプリンターです。なお、卓上式のホットプリンターも間欠式ホットプリンターの1種になります。
サーマルプリンターはホットプリンターと同様に熱を使ってインクやデザインを被捺印物へ転写するプリンターですが、サーマルプリンターは特にデジタル制御されたプリントヘッドを搭載していることが特徴です。
またサーマルプリンターではプリンタテープの代わりにサーマルリボンや感熱紙を使用しており、プリンタヘッドに組み込まれた発熱素子を必要な部分だけヒーターで加熱し、目的のデザインを印字・転写していくことができます。そのためサーマルプリンターでは活字の交換が不要となり、スムーズに任意のデザインを印字できることも強みです。
捺印対象物のラベルは、製品として日付などの情報を適切に表示していくために重要なポイントです。
ラベル素材には様々なものが存在しており、例えば工程管理ラベルや長期間使用する物流ラベルでは一般上質紙が素材となり、値札や現品票ラベルではアート紙、食品表示ラベルなどではミラーコート紙などが採用されます。その他にも過酷な環境での使用や、厳格な商品管理を要するものではPET(銀ネーマ)といった素材が選ばれることもあるでしょう。
インクリボンについても商品の特性や仕様によって適切に選択することが必要です。
まず、インクリボンではインクの色を考える必要があり、一般的には黒色が標準色となります。加えてインクの性質も重要な選択基準となっており、例えば耐油性や耐摩耗性、あるいは冷凍保存が想定されるものについては耐低温性・耐冷凍性も考慮しなければなりません。
ホットプリンターは加熱した金属活字を圧接してプリンタテープ/インクリボンのインクを対象に熱転写する仕様上、どうしてもラベルに対してピンポイントの圧力が強くなります。そのためピンホールなど不良発生に注意が必要です。
また活字の交換が必要である他、プリンタテープの種類がサーマルリボンより少ないといった点も課題です。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
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