インクジェットプリンターのノズル洗浄について、必要性や各メーカーの対策を紹介します。
産業用インクジェットプリンターのノズルは、ノズル口に付着したインクを除去するために行う必要があります。ノズル口にインクが付着すると固まってしまい、うまく印字ができなくなる原因になります。そのため、プリントヘッドのカバーを取り外して、中に付着したインクを洗浄しなければなりません。
ノズル洗浄を行わないと、製造ラインがインクで汚れたり、印字がうまくできなかったり、インクが垂れたりとトラブルにつながります。
ノズル洗浄は難しい作業ではなく、手作業でも数分あれば完了します。きれいに印字するにはノズル洗浄は必須ですが、台数が多いと洗浄に手間や時間がかかり負担になってしまいます。
そこで各メーカーでは、ノズル洗浄の手間を省けるインクジェットプリンターを開発・提供しています。
ブラザーインダストリアルプリンティングでは、インクジェットプリンターにノズルシーリング機能を搭載した製品を提供しています。
ノズルシーリング機能は、内部にあるインクが出るのをノズルで塞ぐことで、インク垂れを防止する機能です。あわせて、自動洗浄機能も搭載し、プリンタの停止時にノズル・ガター・ガンボディを洗浄液で自動洗浄します。
不要な部分はぬらさずに洗浄するため、洗浄液やインクがプリントヘッドの外側に付着することはありません。
汚れにくいうえに自動洗浄してくれるので、煩雑な洗浄作業にかかる手間を削減できます。
参照元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式サイト(https://bipj.brother.co.jp/pickup/pickup-1071/)
紀州技研のインクジェットプリンターには、新しく開発した特許取得済みの機能「「AIR SCUDO®(特許取得)」を搭載しています。
エアシールド効果でヘッド内部の汚れを大きく削減し、洗浄回数や洗浄にかかるコストを軽減できます。インクミストの跳ね返りも抑えているので、ヘッド内部へのインクの跳ね返りも低減できるのが特徴です。
紀州技研のインクジェットプリンター「KGK JET CCS7000」は、ノズルキャッピング機構を採用しています。
長期間運転を休止する際には一定間隔でインクを循環させる「インターバル機構」が働くため、インクの粘度変化と固化を防ぐことが可能です。
洗浄が必要ないためヘッド内のインクを溶剤に置き換える必要がなく、溶剤の消費も削減できます。
参照元:紀州技研工業公式サイト(https://www.kishugiken.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/10/2ee69935d21a243a42e1fd4828687e1c.pdf)
日立産機システムのヘッド洗浄ユニット付きモデルのインクジェットプリンターは、簡単操作で自動洗浄ができます。自動洗浄なので、洗浄中は別の作業が可能です。
洗浄ユニット内で印字ヘッドを洗浄するため、周囲や手を汚すことなく洗浄できます。
洗浄から乾燥までが自動運転になっており、通常モードと念入りモードで洗浄具合を選べます。簡単に取り外しができる捕集シートもあり、インクミストを捕集シートに付着させるため、ノズルの汚れを低減することが可能です。
参照元:日立産機システム公式サイト(https://hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/headwash/index.html)
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由