公開日: |最終更新日時:
ボトル、缶、チューブ、ケーブル、成形部品などの曲面や、リブ・段差のある凹凸面へ印字する場合、平面への印字とは異なる選定が必要です。インクジェットは非接触で印字できるため曲面へ対応しやすい方式ですが、対象物とヘッドの距離や角度が変わると、文字のゆがみ、ドットのずれ、濃度差が生じることがあります。
重要なのは、カタログ上の対応素材だけでなく、実際の形状、搬送姿勢、印字範囲、インクの密着性を組み合わせて確認することです。本ページでは、曲面・凹凸面へ安定して印字するための機種と周辺設備の選び方を解説します。
| 対象物・状態 | 起こりやすい課題 | 主な対策 |
|---|---|---|
| 円筒容器 | 面の傾きで両端がぼやける | 印字幅を狭める、回転治具を使う |
| テーパー容器 | 高さと角度が連続的に変わる | 姿勢を固定し、印字位置を限定する |
| リブ・段差 | 距離が急変し文字が欠ける | 平らな領域へ配置、ヘッド追従を検討 |
| 柔らかい包装 | 面が波打ち、距離と位置が不安定 | ガイド、吸着、張力で面を安定させる |
| 小径ケーブル | 印字面が狭く、ねじれで位置がずれる | 搬送ガイド、印字幅、検知方法を調整する |
| 粗い表面 | ドットが途切れ、細字が読みにくい | 文字を大きくし、インク・解像度を評価する |
円筒形の対象物では、中心から離れるほど表面がヘッドに対して傾き、距離も広がります。そのため、直径が小さい対象物へ搬送方向と直交する広い印字を行うほど、両端の品質が低下しやすくなります。
対策として、印字する文字列を曲率の小さい範囲へ収める、文字を搬送方向へ配置する、対象物を回転させながら印字するなどの方法があります。最適な方法は、対象物の直径、必要な印字幅、ライン速度によって異なります。
容器が回転したり傾いたりすると、印字位置がずれます。サイドベルト、ガイド、ポケット治具などで向きと高さをそろえ、印字面がヘッドに対して安定するようにします。
袋やフィルムが波打つ場合は、印字位置の直前で張力を与える、裏側から支持する、吸着するなどの方法を検討します。ガイドが印字直後の面へ触れると擦れるため、乾燥までの距離も確保します。
円筒の周囲へ長い文字や目盛りを印字する場合は、回転治具やローラーで対象物を一定速度で回し、エンコーダーと同期させます。滑りがあると文字幅が変わるため、回転の再現性と検知位置を確認します。
非接触印字でも、ヘッドから対象物までの距離には推奨範囲があります。凹凸によって距離が変わる場合は、最も近い箇所がヘッドへ接触せず、最も遠い箇所でも必要品質を保てる位置を探します。
対象物の寸法公差、搬送時の振動、治具の摩耗を加えた最大・最小距離でテストしてください。距離変動が大きい場合は、印字位置の変更、ヘッドの追従機構、複数ヘッドの使用も検討します。
曲面製品では、PET、PE、PP、ガラス、金属、ゴムなど多様な素材が使われます。同じ材質名でも、表面処理、添加剤、離型剤、汚れによって密着性が変わるため、実物での確認が必要です。
前処理が必要な場合は、処理条件の管理や安全設備も含めて比較します。
| テスト条件 | 確認するポイント |
|---|---|
| 実際の形状・寸法 | 曲率、段差、最小・最大寸法での品質 |
| 実際の搬送姿勢 | 回転、傾き、上下動、振動によるずれ |
| 最大・最小距離 | 文字のぼやけ、欠け、濃度差 |
| 最大ライン速度 | 文字の伸縮、乾燥、連続処理 |
| 実使用インク | 密着、擦れ、各種耐性 |
| 全品種 | 直径や材質が異なる品種への切り替え |
非接触のため対応しやすいものの、曲率、印字幅、距離、搬送姿勢には制約があります。小径の曲面や深い凹凸は、印字範囲の変更や治具が必要です。
印字範囲が狭く、曲率による距離変化が許容範囲なら可能です。広い範囲や周方向へ印字する場合は、回転治具を使う方が品質を安定させやすくなります。
段差でセルやバーが欠けると読み取りが不安定になります。可能であれば平らな範囲へ配置し、実際のリーダーで全ばらつきを検証してください。
曲面・凹凸面への印字では、プリンターだけでなく、曲率、印字幅、対象物の姿勢、治具、印字距離、素材とインクを一体で選定します。実物を実際の向きと速度で搬送し、寸法や位置のばらつきを含む条件で印字品質と耐久性を確認しましょう。
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由