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セラミックに印字したい

ここでは、セラミックへの印字に適した産業用インクジェットプリンターについてまとめています。インクの選び方からプリンターごとの特徴などを紹介しているので、産業用インクジェットプリンターの導入を考えている人はチェックしてみてください。

セラミックにはどのようなプリンターが求められるのか

セラミックへの印字というと、ロゴやロット番号、製造所固有記号のプリントを目的としている人が多いのではないでしょうか。これらの記号は大切な情報であるため、にじみや摩耗による傷が発生しないよう注意しなければなりません。

そのため、使用できるインクの種類もしっかりと確認したうえでプリンターを選ぶのが重要です。

セラミックへの印字に適したインクの選び方は?

セラミックへの印字には、UV硬化インクが適しています。このインクは、対象物へ塗布した後に紫外線を照射することで形成し、硬化・定着させられるのが特徴です。硬化に時間がかからないうえ非浸透性の素材にもプリント可能で、化学反応によって定着するため剥離しにくいというメリットがあります。また、揮発性の溶剤を使用しておらず、人体にも環境にも優しいです。

定着の際に使用するUVランプは発熱しやすく、製品にダメージが加わる可能性があります。インク膜が不透明または厚すぎた場合は耐久性が低くなるため、加工には細やかな調整が欠かせません。

セラミックに印字できるプリンター

オンデマンドセラミック印刷機(Tecglass社)

オンデマンドセラミック印刷機

※引用元:株式会社TGM公式サイト
(https://www.tgm-japan.com/products/facilities/ceramic/)

プリンターから洗浄機、乾燥機に至るまで印刷に必要なマシンの開発・製造を行っているスペインのTecglass社が提供する商品です。もともとはガラス製品への印字を目的として開発されましたが、セラミックやホーローへの直接印刷も可能。全世界で販売されているプリンターでもあります。仕上がりの美しさや耐久性の高さなどが特徴です。

フルカラー印刷に対応しているのはもちろん、デザインファイルを用意することで簡単にデザインの変更ができるのも良いところです。

YAGレーザーマーカー(ブラザーLMシリーズ)

YAGレーザーマーカー

※引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング株式会社公式サイト
(https://bipj.brother.co.jp/printer/cat/laser-child-03/)

インクではなくレーザービームを利用したプリンターで、対象物の表面に熱エネルギーを加えることで印字・刻印・彫刻を行います。インクのように塗布するのではなく掘り込みを入れるので、製造記号やロット番号などの情報が消える心配がありません。

特にこちらのマシンは、短パルスかつ高ピークパワーを有しており、凹凸の少ない美しい仕上がりが期待できます。専用アプリケーションソフトを使用することで、2次元コードや図形なども簡単に作成・プリントできるでしょう。

セラミックの印字事例

セラミックへの印字は、耐水性と高い接着性、耐アルコール性、耐熱性を持つインクなど、印字後に使うセラミックの用途によってさまざまなインクが求められます。印字前後に加工工程があるかによっても適するインクが異なるため、インクジェットプリンタを選ぶ際にはインクと素材、加工方法との相性を考慮して選ぶことが大切です。

セラミック材質に赤インクで印字した事例

セラミック印字事例1

※引用元:紀州技研工業株式会社
(https://www.kishugiken.co.jp/ink/ink_search/)

セラミック製ボードに黒インクで印字した事例

セラミック印字事例2

※引用元:アルマーク株式会社
(https://www.almarq.co.jp/products/inkjet-printer/lseries/)

耐熱性の高い黒インクでセラミックにバーコードを印字

セラミック印字事例3

※引用元:BROTHER INDUSTRIAL PRINTING
(https://bipj.brother.co.jp/printer/substrate/glass/)

特殊な素材には専門性の高いプリンターがおすすめ

紙や布などへの印刷であればある程度どのようなプリンターでも対応できますが、セラミックなどの特殊な素材への印字を希望する場合は、その素材へのプリントに特化したプリンターを選ぶのがベストです。

特にセラミックは表面に凹凸がないので、一般的なインクではすぐに剥がれてしまうでしょう。金属やガラスなどに対応したプリンターは素材の特性に合わせた印字方法を採用しているため、それらのトラブルを防ぐことができます。

【印字事例】製品・素材別で
産業用インクジェットプリンターの事例まとめ


課題解決から選ぶ!
産業用インクジェットプリンター
3

大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。

大規模工場
生産性アップなら

KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)

KGK JET CCS7000

引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/

生産性アップにつながる理由

  • 産業IOTで国際標準として推奨されるプロトコル「OPC UA」の採用で、幅広い機器との連携が可能。プリンターの稼働状況を監視し、生産スケジュールの最適化やボトルネックの解消につなげられる。
  • 停止状態からわずか24秒で印字再開できるので、生産ラインのダウンタイムを抑えることができる。また本体は防塵防水規格のIP66に標準対応しているので、過酷な環境下でも安定した運用が可能。

公式HPでスペックを確認してみる

導入事例から解決した
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定期的メンテナンス
コスト削減
なら

Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)

Gravis UX2-D160J

引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/

コスト削減につながる理由

  • マーキング工程でプリンターを使用する製造ラインでは、長期間の使用によるノズルの詰まりなどのトラブルも発生。日立産機システムのプリンターを選ぶことで、定期点検や機械診断の定額制保守契約でラインを止めない対策を取ることができる
  • プリンターの休止時にインク経路の詰まりを予防する機能があるため、定期的なインク噴出と循環運転をし、インク詰まりを低減してくれる。

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寒冷地域印字不良
頻度を減らすなら

ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)

ドミノAxシリーズ Ax150i

引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/

印刷不良を減らす理由

  • 気温が低下すると、インクが固くなりインクの濃度が上がる。それによってインク粒の大きさを手動で調整し印字不良をなくす作業が必要。しかし、プリントヘッドにヒーターを搭載できるドミノAxシリーズならプリンター立ち上げ時もスムーズ
  • 印字開始や停止の際にノズルを開閉する仕組みで外部からの空気を遮断。これによってインクが空気に触れてしまい、ノズルが詰まることがないよう設計

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開発機種・拠点の多さから探す!産業用インクジェットプリンター おすすめメーカー会社3選