レーザーマーカーとインクジェットは、印字のための機器という点では同様ですが、その仕組や特長は大きく異なります。本項では、レーザーマーカーとインクジェットの違いについて、メリット・デメリットの観点から解説します。
レーザーマーカーとは、印刷物の表面にレーザー光を照射し、燃焼・酸化・剥離などの変質を利用して印字するマーキング機器です。
インクジェットと大きく異なるのは、インクやリボンなどの消耗品が不要という点です。故障にも強いのでメンテナンスの頻度が少なく、ランニングコストが安くなる場合もあります。
また、レーザー照射による印字は改竄に強く、セキュリティ性にも優れています。
まず、レーザーマーカーは印字のタイミングで生産ラインを止めなければならず、効率が悪くなってしまうという欠点があります。
更に、レーザー照射で印字するという性質上から危険性が高く、使用には安全対策が必須です。導入時のイニシャルコストも安くはなく、全体的に導入のハードルが高いプリンターです。
インクジェットは、印刷物にインクを吹き付けて転写する印字機器です。レーザーマーカーとは異なり、印刷物に触れることなく印字します。
インクジェットのメリットは、インク種が豊富で対応できる印刷物の幅が広いことです。機種によっては、ペットボトル容器などの曲面や、包装袋などの柔らかい物にも印字できます。
また、生産ラインを止めずに印字を行えるので、レーザーマーカーよりも効率的な印字が可能。さらに、印刷物に触れないため、製品を汚さずに印字できるのも大きな利点です。
まずデメリットとして上がるのが、インクなどの消耗品でランニングコストがかさむ点。インク漏れ・詰まりなどのトラブルも多く、日々のメンテナンスが必要になります。
また、インクには「有機則」の対象となる有機溶剤が含まれており、必ずしも安全ではありません。ただし、溶剤を含まない「有機則非該当インク」の使用で解決できます。
優れた印字技術を持つ
おすすめの産業用インクジェット
プリンターメーカー3選
総合的に見れば、どちらも一長一短であり甲乙つけ難いと言わざるを得ません。
しかし、効率性と安全性を考慮すると、インクジェットプリンターに軍配が上がります。安全性の高い「有機則非該当インク」を用いれば、レーザーマーカーのような厳重管理を行う必要もありません。
この「使いやすさ」というメリットこそ、インクジェットは多種多様な業界で導入されている理由なのです。
【印字事例】製品・素材別で
産業用インクジェットプリンターの事例まとめ
当サイトでは食品や製品に印字する産業用インクジェットプリンターの国内メーカー全10社の中で、
・10種類以上のプリンターを開発・販売しているメーカー
・10か所以上の拠点があるメーカー
を優良メーカーと定義し調査しました。
該当した下記の3社について、各社の特徴と共にご紹介します。
※2022年1月31日時点のGoogleによる調査。食品や製品に印字する産業用インクジェットプリンターの国内メーカーに該当している全10社から選択しています。
※有機則の対象となる溶剤を一切使用しない「有機則非該当インク」に対応している3社を紹介しています。
メーカー名 | 紀州技研工業 | 日立産機 システム |
ブラザーインダストリアル プリンティング |
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問い合わせ先 | ![]() 引用元:紀州技研工業公式 https://www.kishugiken.co.jp/ |
![]() 引用元:日立産機システム https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/ |
![]() 引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング公式 https://bipj.brother.co.jp/printer/cat/inkjet/ |
プリンター 種類 |
22種類 | 12種類 | 12種類 |
拠点数 | 15 | 32 | 10 |
設立 | 1968年 | 2002年 | 2000年 |
こんな方に おすすめ |
カスレやムラをなくしたい、 製品の品質を向上させたい |
修理・メンテナンスを減らしたい、 インク詰まりを低減したい |
生産ラインを増やしたい、 稼働効率を上げたい |
大量生産する食品や日用品、工業用製品へ消費期限やロット番号、バーコードなどを印字する産業用インクジェットプリンター。
既に導入しているプリンターの老朽化で故障頻度が上がった、印字品質の向上が必要になった、生産ラインのスピードアップに対応しなければならないなど、企業に応じて課題は様々です。ここでは、解決したい課題に合わせて、おすすめの産業用インクジェットプリンターをご紹介します。
大規模工場の
生産性アップなら
KGK JET CCS7000
(メーカー:紀州技研工業)
引用元:紀州技研工業
https://www.kishugiken.co.jp/product/ccs/
生産性アップにつながる理由
定期的なメンテナンス
コスト削減なら
Gravis UX2-D160J
(メーカー:日立産機システム)
引用元:日立産機システム
https://www.hitachi-ies.co.jp/products/marking/ijp/
コスト削減につながる理由
寒冷地域で印字不良の
頻度を減らすなら
ドミノAxシリーズ Ax150i
(メーカー:ブラザーインダストリアルプリンティング)
引用元:ブラザーインダストリアルプリンティング
https://bipj.brother.co.jp/printer/printer-1004/
印刷不良を減らす理由